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映画『君の名は。』には、2つの小説があるんです。
 
1つはタイトル『君の名は。』で、監督自らがノベライズした本です。そして、「もう1冊」は別の方が書いたサイドストーリー風の作品。
 
この「もう1冊」のことを、ネットでスピンオフ小説と書いてあるものがありますが、正確ではないですね。スピンオフというのは、物語の主人公以外の方(つまり脇役)にスポットライトをあてて、本筋とは違うストーリー展開することですら。
 
この記事では、サイドストーリーを紹介します♪
 

映画『君の名は。』を理解するために超重要な「もう1冊」!?

この「もう1冊」のタイトルは...
『君の名は。 Another Side : Earthbound』
 
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監督兼原作者の新海誠さんの原作をベースに書かれた物語です。
 
4話からなる構成です。
 

  • 第1話 ブラジャーに関する一考察
  • 第2話 スクラップ・アンド・ビルド
  • 第3話 アースバウンド
  • 第4話 あなたが結んだもの
  •   
    いきなり、第1話のタイトルが「ブラジャーに関する一考察」なので、男の方は期待してしまうかもしれませんが、期待している「そーいうこと」は書いてありませんから(爆)。
      
    この「もう1冊」は、小説『君の名は。』同様にKindle版があります。サイト管理人「たもつ」(以下、「私」と記す)は、Kindle版を読んでます。
      
    この「もう1冊」のタイトルには、サイドストーリーであるかのように「Another Side」という文言が入っています。しかし、サイドストーリーというより、映画『君の名は。』の各シーンを映画とは異なる視点から見たり、また深掘りしたりというような類いの本です。
      
    だから、映画『君の名は。』の本論から逸脱するスピンオフでもありませんし、サイドストーリーでもないのです。 サイドストーリーとは、本論の脇を流れる少し違った展開ですからね。
     
    なので、本記事のタイトルには、仕方なく、「サイドストーリー」と書きましたが、以下、ややこしいのでこの本を【Another Side】と呼ぶことにします♪

    第1話、ブラジャーに関する一考察

    突然の入れ替わりで、戸惑う2人。東京に住む男子高校生・瀧と、岐阜県Z郡糸守町に住む女子高生・三葉。
     
    映画『君の名は。』は、その戸惑いを瀧と三葉の交互の視点で描います。
    一方、この【Another Side】では、三葉の身体に入ってしまった瀧の視点から、その戸惑いの数々を、映画よりも細かく記載していきます。
    かなり詳細な補足というような感じです。
      
    三葉の身体に入った瀧

     
    そして、とあることがあって、三葉となった瀧はブラジャーについて、あらためていろいろ研究(?)することになります。
      
    まぁ、ここで言うブラジャーは、瀧の戸惑いのメタファーです。
      
    そして、三葉を実体験している瀧は、だんだんと三葉のことを気になり出している自分を自覚します。。
      
    【Another Side】には書いていませんが、きっと瀧のなかに入っている三葉にも、同じような「相手への想い」が起きているのかもしれません。

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    第2話、スクラップ・アンド・ビルド

    いきなり難しいタイトルです、スクラップ・アンド・ビルド。
      
    スクラップ・アンド・ビルドとは、老朽化して非効率な工場設備や行政機構などを廃棄・廃止して、新しい生産施設・行政機構におきかえることによって、生産設備・行政機構の集中化、効率化などを実現することをいいます。
     
    たとえば、小売業のチェーン店が、老朽化した店舗を閉鎖&取り壊し、近隣に新しい店を建設し開店するようなことです。小売業界ではよく使う用語です。
     
    壊しては作る、壊しては作る、そして、拡大変容していく。
      
    第2話は、三葉の幼友だち、勅使河原の視点から、描かれていきます。勅使河原は地元土建屋の跡取りという替えがたい現実を抱えています。そういう替えがたい現実を勅使河原の目を通して三葉も観察しています。
      
    第2話は、「三葉や勅使河原以外、多くの人たちが、なんらかの柵(しがらみ)を抱えて生きている」ということを著しているのかもしれません。私も、そして、あなたも。
       
    映画『君の名は。』では、勅使河原は大胆な形で因習を破ります。その背景がこの第2話でわかるのです♪

    第3話、アースバウンド

    第2話と同様、難しいタイトルです(笑)。
      
    アースバウンドとは、地に固着して、離れられないということから、「世俗離れしている」とか、「発展して想像力がない」というような意味があります。
      
    この第3話は、三葉の妹、四葉の視点から描かれています。
      
    三葉の可愛い妹、四葉

    (画像出典:meigenkakugen.net)  
    四葉は、三葉の入れ替わり自体は知りませんが、いつもと違うお姉ちゃん三葉がときどき出現することには、気づいています。
      
    そして、三葉のことを心配するあまり、四葉は姉・三葉に次のようなことを言います。
      

    お姉ちゃんは(自分の将来を)自由にしていいよ!
    家のことは私がお婿さんを取ってちゃんとするから!
    大丈夫、私と結婚したい男の子いっぱいいるから!
    【Another Side】第3話から引用
     
    なんとも涙ぐましい配慮です。
      
    そして、三葉を気遣う四葉は、より多く、三葉を観察するようになりますときに、三葉のなかに亡くなった母を見るようにもなりました。やがて、四葉は、姉・三葉が大好きだということに改めて気づくのです。
      
    いろんなことに縛られ、生きるのが苦しい毎日であっても、必ず近くに「わたしの理解者がいる」ということなのです♪
      
    そして、三葉の場合は、次に書く人物こそが、実は最大の理解者の1人で、キーマンだったということなのです。

    第4話、あなたが結んだもの

    第4話は、三葉の父、糸守町・町長、宮水俊樹の視点で描かれています。
     
    映画『君の名は。』のなかで、宮水俊樹は少ししかセリフがありません。しかし、ストーリー全体のことを俯瞰すると、間違いなく、宮水俊樹こそがキーマンなのです。なぜなら...
     
    サイドストーリーでは、三葉の母・宮水二葉(神社の跡取り娘)と俊樹の出会いなども丁寧に描かれています。やがて、俊樹は、現職を辞し、婿に入り、神社を継ぐという決心をします。その決心によって、奈良の旧家の長男である俊樹は、結局、実家からも「縁切り」をされてしまいます。
     
    そういう背景を背負いながら努力を重ねる俊樹ですが、それでも...神職になりきれず、苦悩の日々を送ります。結局、妻・二葉が亡くなったあと、俊樹は娘2人を義母の元に置いて、宮水家を出ます。
     
    実のところ、義母・二葉の母、一葉が追い出したという形なのかもしれません。そして、神職とは違う、政治家という形で、町を変え、町長になりました。
     
    時が流れ、三葉の身体に入った瀧が、父であり町長である俊樹の前に現れます。瀧は、500人の犠牲者を出してしまう、彗星墜落大災害から、全員を救おうと必死なのです。三葉の身体をした瀧は、俊樹につかみかかります。
     
    そして、その瞬間、俊樹には、わかってしまうのです。目の前にいる女子高生は、自分の娘、三葉ではない。しかし、その三葉ではない三葉が懇願する「町民避難」に耳を傾けようとしている自分もいたのです。
     
    【Another Side】には、俊樹が、「三葉が発する町民避難の声」を受けとめたかどうかの詳細は書かれていません。単に、偽・三葉の声に耳を傾けようとしている自分を自覚しているということで終わっています。
     
    でも、このことは、映画『君の名は。』で、三葉の中にいる瀧が、彗星衝突による未曾有の大災害を回避しようとする試みがどうなるかを暗示しています。だからこそ、映画の感動的なラストシーンにつながるわけで、【Another Side】第4話における俊樹の自覚はとても重要なインパクトを持っているのです。

    まとめに変えて

    【Another Side】は、映画『君の名は。』や小説『君の名は。』を深く理解するためは、必須の1冊でしょう。
     
    この【Another Side】を読んでから、もう1度、映画&小説『君の名は。』に戻ると、より一層の理解と、感動が深まると思います。
     
    繰り返しますが、『君の名は。』ファンには必須の1冊かもしれません♪♪
     
    ※冒頭画像の出典:kininarukininaru.hatenadiary.jp

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